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水商売とは?気になる税金や確定申告、税務調査対策について解説

水商売とは?気になる税金や確定申告、税務調査対策について解説

執筆者

姫タックス編集部

記事ライター

姫タックス編集部

夜職に従事する方々、特に夜職やキャバ嬢の税金問題に特化した情報を提供する専門チーム 。確定申告をしていない、または申告内容に不安を抱える夜職従事者に対し、そのリスクと対策を具体的に発信。

キャバクラやスナックなど、夜にお酒を提供する仕事を「水商売」と呼ぶことがあります。でも、お酒はお酒であり、水とは関係がないように思えますが、なぜ夜のお仕事を水商売と呼ぶのか気になりませんか?

また、水商売のお店で働く際には、多くの場合、社員やアルバイトとして働くときとは異なる形態で仕事をすることになりますが、水商売では税金面でも特別なルールがあります。そのため、水商売の税金のルールを把握していないと損をしてしまうケースや税務調査に入られてしまうといったリスクが生じます。

そこで今回は、水商売の言葉の由来や水商売の仕事に就く際に知っておきたい税金や確定申告、税務調査対策などについて分かりやすく解説します。

水商売とは?

まずは、なぜ夜のお仕事を水商売と呼ぶのか、水商売の意味や言葉の由来からご説明します。

水商売と呼ばれる理由

お酒を提供する、夜のお仕事を水商売と呼ぶ理由には複数の説がありますが、最も定番の説は、江戸時代にあった「水茶屋」を語源とするものです。水茶屋とは、社寺の境内や街道沿いなどの人通りの多い場所に店を構え、通る人にお茶やお菓子を提供した茶店を指します。水茶屋は今でいう喫茶店のような役割を果たしていましたが、お客を増やすために店先には茶屋娘や茶立娘と呼ばれる若い女性を立たせました。

茶屋娘は今でいう会えるアイドル的な立ち位置だったようです。茶屋娘の人気が出ればお客が集まり、水茶屋も儲かるという仕組みから、流れる水のように収入が安定しない商売を水商売と呼ぶようになったとされています。

また、湯水のようにお金を使うお客がいたり、飲み物(水分)を提供することで稼ぐ稼業であることから「水商売」と呼ぶようになった説などもあります。

水商売に含まれるお仕事とは

かつては芸能人や作家など、人気に左右される職業に就く人を水商売と呼ぶこともありました。しかし、現在では、夜のお仕事、つまりナイトワーク全般を水商売と呼ぶケースが一般的です。ただし、ナイトワークでも性風俗業は水商売には含めず、接客飲食業を指すケースが多くなります。一般的に水商売と呼ばれるお仕事には以下のようなものがあります。

・キャバクラ

・クラブ

・スナック

・ガールズバー

・ラウンジ

・ホストクラブ

水商売で働くことと会社で働くことの違い

水商売も立派な接客業ですが、会社員として働く場合とは働き方が変わってくるケースがほとんどです。では、水商売と会社員では働き方にどのような違いがあるのでしょうか。

働き方の違い

会社員として働く場合、勤務先の会社と雇用契約を結んで仕事をすることになります。会社員は雇用主である企業の指揮命令を受けて働き、雇用主である会社は、労働の対価として従業員に賃金を支払います。会社と従業員の間には指揮命令関係が成立するため、会社員として働く場合、勤務場所や勤務時間など、会社のルールに従って仕事をしなければなりません。

一方、水商売で働くケースの場合、雇用契約は結ばず、業務委託契約という形で仕事をすることが一般的です。業務委託契約を結んだ場合、お店から指揮命令を受けることはなく、労働の対価ではなく、成果に応じた報酬が支給されることになります。

得られるお金の違い

会社員の場合、会社から支給されるお金は「給与」と呼ばれます。各種手当や賞与も含めて、会社から支給される収入から給与所得控除を差し引いた金額を給与所得といいます。そのため、会社員など、会社から給与の支払いを受けている人を給与所得者と呼ぶ場合もあります。

会社から給与を受け取っているのは正社員だけではありません。契約社員やパート、アルバイトなど、会社と雇用契約を結んでいる人であれば、会社から支給されたお金は給与所得に該当します。そのため、アルバイトをしている人がアルバイトで得たお金も給与所得と呼ばれることになります。

一方、水商売の場合、お店とキャストが雇用契約を結ぶケースはほとんどありません。多くのケースでは、業務委託契約という形で仕事を受けることとなります。この場合、お店から支払われるお金は給与ではなく、報酬です。キャバクラなどでも指名やドリンクのオーダー、同伴などによってインセンティブが発生することが多いでしょう。これは、売上(成果)に応じてお金が支払われる仕組みとなっているからです。

税金の扱い方の違い

会社員と水商売で働く人では、税金の扱い方も異なります。

まず、会社員の場合、毎月支払われる給与や夏・冬に支払われる賞与からは、税金が天引きされています。これは、会社には源泉徴収義務があるためです。源泉徴収義務とは、従業員に支払う給与や賞与から所得税を天引きし、個人に代わって国に納める制度のことです。

ただし、所得税の額は1年間の所得総額によって決定するものであり、1年が終了する12月の給与が確定しないと年間の総所得額を算出することはできません。そのため、会社では12月に年末調整を行い、1年間の総所得に課される正しい税金の額と源泉徴収した所得税の差分を調整しているのです。

一方、水商売のお店にも源泉徴収義務はあります。所得税法では、キャバクラやクラブなどが店で働くホステスに報酬を支払う場合は、所得税の源泉徴収をしなければならないと決められているのです。そのため、水商売で働く人もお店から支払われる報酬から所得税が差し引かれている場合があるのではないでしょうか。キャバクラなどでは、体験入店時にもお金を受け取れますが、その際にも源泉徴収が行われている場合があります。

しかし、会社員の場合は、雇用主である会社が年末調整を行っていますが、水商売のお店の場合は年末調整を行うことはありません。水商売で働く場合、業務委託契約を締結している相手は従業員ではないために、給与所得者を対象とする年末調整を行う必要がないのです。そのため水商売で働く人の中には、本来よりも税金を支払い過ぎている人もいます。

水商売で働く人が確定申告をする必要がある理由

会社員として働く場合、原則として確定申告は不要です。しかし、水商売で働く人の場合は年間の所得額が一定額を超える場合、確定申告をしなければなりません。それは、次のような理由があるからです。

納税額が不足している場合がある

水商売のお店には源泉徴収義務があります。しかし、すべてのお店が税金を正しく徴収しているわけではありません。中には、キャストに支払う報酬から源泉徴収を行っていないケースもあります。その場合、キャストは所得税を支払っていない状態となります。所得税の納税義務があるにも関わらず、所得税を納めていない場合、税務調査の対象となり、不足分の税金に加え、ペナルティ分の税金も納めなければならなくなる恐れがあるのです。

また、お店が源泉徴収をする際には、計算期間の日数に5,000円をかけた額を計算期間に支払う報酬から差し引き、その額に10.21%をかけて所得税額を算出するルールです。言葉で説明すると複雑になるため、具体例を用いて計算してみます。

3月1日から31日までの31日間で営業日数が25日であったときに、3月分の報酬として75万円を支払う場合の源泉所得税の額はいくらになるでしょうか。

この場合、営業日数は25日ですが、1カ月は31日間あるため、報酬から5,000円×31日分=15万5,000円を差し引いた額に10.21%をかけた額が、徴収すべき所得税額となります。

したがって源泉所得税の額は次のように計算できます。

(75万円-15万5,000円)×10.21%=6万749円

ただし、このルールは源泉所得税の計算ルールであって、本来の所得税の税率とは異なります。所得税の税率は、所得金額によって5%~45%の間で変化し、所得額が多くなるほど税率も高くなる仕組みです。

そのため、水商売のお店で頑張って仕事をしている人の場合、源泉所得税の額だけでは、納税額が不足しているケースが出てきます。その場合も、確定申告をし、差額を納税しなければ税務調査の対象になる可能性があるのです。

払い過ぎた税金が戻ってくる場合もある

先ほど、水商売のお店での源泉徴収のルールをご紹介しましたが、本来の所得税の税率は5%~45%です。また、水商売を本業としている人の場合、年間の所得額が95万円を超えなければ、税金を納める必要はありません。そのため、水商売の仕事をしたものの短期間で辞めてしまった人や働く日数が少ないためにそれほど大きな報酬を得ていない場合などは、税金を納め過ぎている可能性があります。

確定申告は1年間の所得額を計算し、税金を正しく納めるための手続きですが、納め過ぎた税金がある場合には確定申告をすることでその分が還付されます。

また、水商売の仕事では、衣装の購入代金やレンタル代、ヘアメイク代、お客様への営業電話の料金など、仕事のためにお金が発生する場合が少なくありません。また、お店までの交通費やお店から帰るときの交通費も発生するでしょう。これらの仕事のためにかかった支出は、必要経費として認められるため、報酬から差し引くことが可能です。報酬から必要経費を差し引いた額が所得額であり、所得税は所得額に対して課されます。したがって、しっかり経費を差し引いて確定申告をすれば、収入よりも所得額が低くなるので、課される税金も低くなります。

そのため、水商売で仕事をしている場合は、源泉徴収がなされている場合でも確定申告をした方がよいでしょう。税金を納め過ぎていればその分の還付を受けられますが、還付がない場合でも税金の未納状態とはならないため、税務調査の対象に選ばれるリスクを低く抑えることが可能です。

水商売の人が確定申告をする際の注意点と税務調査対策

ご説明をしてきたように水商売で働く人は、確定申告をした方がメリットを得られるケースが多くなります。しかし、水商売の人が確定申告をする際には注意しなければならない点もあります。ここでは、税務調査対策にもつながる水商売の人が確定申告をする際のポイントを解説します。

経費は正しく計上し、領収書は必ず保管しておく

前述のように、確定申告をする際には収入から必要経費を差し引くことができます。収入から経費を差し引いた額が課税所得額となるため、経費にできる支出を漏れなく経費に計上すれば、納税額の負担を抑えることが可能です。

しかし、経費に計上できるのは水商売の仕事のためにかかった支出のみです。プライベートで着用する洋服やアクセサリーの購入費などは経費に計上することはできません。万が一、仕事とは関係のない支出まで経費に計上していた場合、税務調査で指摘を受ける可能性があります。

また、経費に計上する際には支払いの証拠となる領収書やレシートを保管しておくことも大切です。税務調査で経費についての指摘を受けた場合でも、仕事のために使った支出であることを証明できる領収書があれば、調査官を納得させることができるでしょう。領収書やレシートは必ず保管しておくようにしましょう。

お店からの報酬だけでなく、お客様からのプレゼントに税金がかかる場合も

水商売の仕事をしていると、ひいきにしてくれているお客様から高額なプレゼントをいただく機会も出てくるでしょう。たとえば、高級ブランドのバッグや時計、ときには車やマンションなどをもらうこともあるかもしれません。実は、年間110万円以上のプレゼントを受け取った場合、贈与税と呼ばれる税金が課されます。

お店からの報酬とは別に、お客様から年間を通じて合計110万円を超える金品を受け取った場合は贈与税の申告が必要になる点に注意しなければなりません。贈与税の申告は、確定申告と同様、贈与を受けた年の翌年の3月15日までに行う必要があります。

また、贈与税の対象となるのは年間110万円を超える贈与を受けた場合ですが、1人のお客様からの贈与が110万円を超える場合ではありません。複数のお客様からのプレゼントの合計額が110万円を超える場合に申告が必要になる点に注意しましょう。

税務署ではSNSなどの情報もチェックしていることが分かっています。高額な商品を受け取った場合などは忘れずに贈与税の申告を行うことが大切です。

まとめ

キャバクラやスナック、ガールズバーなど、接客をしながらお客様にお酒を提供する仕事を水商売といいます。水商売で働く場合、会社員とは異なり、お店との間に雇用契約は発生しません。そのため、水商売で収入を得ている場合、確定申告が必要です。

受け取っている報酬の額が低い人などは確定申告を行うことで納め過ぎた税金が戻ってくる場合もあります。また、源泉徴収税額だけでは納税額が不足する場合も、確定申告をすればペナルティが科される恐れはありません。

確定申告の期間は毎年原則として2月16日から3月15日までです。期間内に忘れずに申告と納税を行うようにしましょう。また、確定申告のやり方が分からない場合は、水商売の確定申告に詳しい姫タックスにご相談ください。

 

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